試験10科目とメディア学習
社会保険労務士の試験は、「労働基準法」、「労働安全衛生法」、「労働者災害補償保険法」、「雇用保険法」、「労働保険徴収法」、「健康保険法」、「国民年金法」、「厚生年金保険法」の法律8科目と、「労務管理に関する一般常識」「社会保険に関する一般常識」の合計10科目から出題されます。
法律8科目の出題のされ方は、条文を中心にしているもの、法律の仕組み自体を問うものなどさまざまです。ですから勉強法としても、暗記を中心に進めた方がよい科目と理解を中心にするべき科目に分かれています。
このページでは、どの科目にはビデオ(基本テキスト)学習がより有効か。どの科目はCD(過去問)を繰り返した方が効果的か。そんな視点からおのおのの科目を見ていきたいと思います。
●労働基準法
労働者を守るための労働条件の基準を定めた法律です。労働基準法の出題は条文が中心です。もちろん条文がそのまま出されることは少なく、文章の表現を変えたり判例を絡めたりして出題されます。攻略法は、条文を丸暗記の上、内容理解へ移ること。丸暗記の流れをつくるのはCD教材です。
●労働安全衛生法
労働安全衛生法の出題も条文中心ですが、問題はこの法律の条文には非常に似通ったものがたくさんあることです。ですから労働安全衛生法の対策としては、まず各条文に持たされている意義を理解することが大切。取りかかりは丸暗記というわけにはいきませんが、条文AとBのちがいが解った上でCDを繰り返すと、かなり丸暗記に近づけます。
●労働者災害補償保険法
労災保険法は労働災害の結果給付される労災保険について定めた法律です。出題範囲はそんなに広くなく、出題も、労働者のケガや病気をどのよう補償するかといった基本的な問題が多いです。この科目は保障内容の要点を押さえることが攻略法ですので、ビデオ講義で専門用語を押さえた上で、過去問集を繰り返すと効率的です。
●雇用保険法
解雇や倒産で職を失った時の失業手当(基本手当)の支給と、再就職支援について定めた法律です。この科目では給付の仕組みの全体像を理解していることが大事です。そこはビデオ教材で押さえましょう。給付日数や金額などの具体的な数値を憶えている必要がありますので、雇用保険法についてはカード学習なども取り入れると効果的です。高得点が期待できる科目ですので努力の手間を惜しまずに!
●労働保険徴収法
徴収法は、労災保険と雇用保険の保険料の徴収や労働保険の適用に関する規定を定めた法律です。労働保険の適用や保険料の、納付の手続システムを押さえる必要がありますので、丸暗記というわけにはいきません。徴収の仕組みや方法を理解するために使うべきはビデオ学習です。計算問題もありますので、その上で机上での過去問対応ということになります。
●健康保険法
健康保険法では、会社の業務以外でケガをしたり病気になったときの補償を定めています。この科目も、保険料や療養費の計算が頻出しています。この科目も「労働保険徴収法」と同じように、ビデオ学習で療養費の負担や医療制度など保険給付全般の構図を頭に入れ、紙の過去問集を繰り返し解きます。
●国民年金法
年金法はたびたび改正されており、正確に理解するまでに時間のかかる科目です。しかしこの法律は年金制度の基礎であり、厚生年金の勉強するための基礎でもありますので、絶対得意科目にしておく必要があります。この科目に関しては学習のウエイトはビデオや基本テキスト、つまり基礎学習が中心になります。国民年金法をマスターするのは大変ですが、設問それ自体はオーソドックスなものが多いのです。仕組みが頭に入っていれさえすれば得点できる問題が多いです。
●厚生年金保険法
厚生年金保険は国民年金に積み重ねて支給されるもの。そのため国民年金法とよく似ています。学習のポイントは、「被保険者」の種類や相違を押さえながら、国民年金との違いをすみ分けして憶えていくことです。ですから厚生年金保険法もビデオとテキスト中心でこの法律の構造を押さえてしまう勉強法が効率的です。厚生年金保険法の出題では財政難への対処法など時事ネタ的な設問をされることもあります。大変ではありますが教材の学習以外にも広く情報を集めるようにしてください。
●労務管理に関する一般常識
出題範囲が広く、試験対策がむずかしい科目です。内容は「労働関係法令」「労働経済」「労務管理」の3つに分かれています。この3つは密接に関連しているため、横断学習としてCDを繰り返し聴くのが効果的です。また白書対策は、試験直前に予備校や通信講座が提供する、分量の少ないものを丸暗記。それ以外に効率的な手段がないように思います。いずれにしても高得点は期待できない科目ですので、あまり深入りしないようにしましょう。
●「社会保険に関する一般常識」
介護保険法、民健康保険法、老人保健法、児童手当法、社会保険労務士法、確定拠出年金法などの法令等から出題されます。この科目には、他の科目で勉強したことがたくさん含まれています。そのため基礎学習をする必要はほとんどありません。過去問集とCDメディアを繰り返しましょう!